「新型コロナウィルスの波は、目の前まできています。命が関わっています。家を出ないでください。」と、ずっとテレビやラジオで言ってくれたらいいのに。

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外出を自粛するようにメッセージが出てきたのは、2月の末頃からだったと思う。

政府からの要請に対して、いくつかの企業が在宅勤務の体制を早々にニュースリリースし、朝の通勤ラッシュが多少和らいだような記憶がある。

段々とそのメッセージに具体性が出てきて、平日夜の外出と休日の外出自粛要請が出されたのは3月の末。

それでも全く危機感が伝わっていないのか、外出する人の数は大きく減らず、感染者数は増え続けている。そして、感染経路不明の人が多数となってきた。

 

4月に入ったら、外出自粛を求める語気がさらに強くなってきた。
命が関わっています。なんとかこの感染拡大を抑えたい。お一人お一人の行動が感染拡大を防止します。都民の皆様は本当に申し訳ありませんが、不要不急の外出をお控えいただくよう、お願いいたします。」と。
そう、命に関わっているのです。ひとまず、なんとしてでも感染を食い止めるべき。補償の問題だとか、経済がどうとか…色々あるにせよ、何しろ感染源となっているところの出入りはやめるべきだし、感染に繋がるような行動は、1人1人が自覚をもって控えるしかないのだ。

 

「命が関わっています。」というコメントを聞いて、だからこそ、もっと響くように、伝わるように工夫ができないものかと、なんとももどかしい気持ちに。

この状況って、津波が来ている時に、必死でアナウンサーが視聴者に呼び掛けてくれている状況と同じなんじゃないだろうか。津波が来るって時に、「いまお客さんの相手してるからそれどころじゃない…とか、ここで逃げたら国はいくら補償してくれるのか?」とか、そんなことグダグダ考えずに、ただただ高台に向かって走るしかないんだと思う。津波を見てから走り出しては間に合わない。

自分の目では確かめることはできないけれど、「津波がきています!高台に逃げてください!命を守る行動をお願いします。」というアナウンサーの言葉を信じて、ただただ走って逃げるしかない。高台まで走り切ったあと、「あぁ、間に合ってよかったね、命が助かってよかったね、これからの生活どうしようか」という会話がやっと生まれるものだと思う。

 

時間軸が、津波に比べてちょっと余裕があって、新型コロナウィルスをこの目で確かめることは誰にもできなくて、誰もが命を落とすとも限らない事態ではあるけれど、とにかく、「社会全体で感染を抑える(新型コロナウィルスの津波に社会がのまれないようにする)」という風に考えたら、四の五の言わずに家に籠れる人が増えるんじゃないだろうか。

 

テレビ番組にずっとテロップ出しててくれたらいいのに。

ラジオで呼びかけてくれたらいいのに。

「新型コロナウィルスの波は、目の前まできています。命が関わっています。家を出ないでください。」と。

どれだけ鈍感な人にも届くように、大げさすぎるくらいのメッセージで良いんだと思う。